良好な人間関係を築く原則
人間にはそれぞれに物の見方・考え方が違うものだ。それは、いままでの環境や経験がそれぞれ異なるからである。例えば、いくら納豆が健康食品であるからといっても、食習慣の違う地方や外国の人には中々馴染めないものだ。もし、親切心ですすめたとしても、相手は困ってしまう。このようなちょっとした理解のズレが人間関係にヒビが入る要因になることが多い。
誰でも、自分を一番大切に思い、自分の感じていることや考えが間違っているとは思わず、「相手も同じように感じ、考えているもの」と錯覚しがちなのだ。相手には相手の感じ方・考え方があるということを理解していないと、相互の理解は進まないものだ。
職場では、役職が上がれば上がるほど責任範囲も大きくなり、常に全体を考えて仕事の進め方を決める責任が出てくる。一人の都合だけで正しいと思っても、全体からみるとマイナスになってしまうこともあるのだ。全体の仕事のしやすさを考えることなしに、自分の都合だけを主張しても何も解決できないばかりか、感情的対立にまで発展しかねない。
人間関係を良くするには万国共通の原則がある。第一に「相手が喜ぶことをやる」というルールで、日ごろから相手の欲求を掴み、積極的に対応するということだ。第二に、「相手の嫌がることをしない」というルールだ。ただし、この二つのルールは、同時に守ることは大事だが、相手に喜んでもらおうとするあまり、かえって迷惑をかけてしまうことがあるので注意が必要だ。